国際特許の現状
日本の特許出願意欲は非常に高く、国際的に見ても出願量、増加率ともにトップレベルにあります。
また近年は中国と韓国の出願が急増し、日本を加えた東アジアの3カ国が増加率で突出しております。
業界別では電機関連が圧倒的に多く、自動車のトヨタが健闘しております。また国別では米国は
当然として、中国への出願が急増しております。
米国には1000を超える特許流通業者があり、ヨーロッパにも100を超える業者がありますが、
日本には数えるほどしかありません。日本では近年まで特許を売買するビジネスが存在せず、
大企業に於いては特許訴訟に備えたクロスライセンスのためであり、大学・公的研究機関では
研究成果発表の手段であり、権利化することが最終目的になっています。
真の特許立国になるためには、国際特許をビジネスに結びつけ、その収入が次の研究の原資となる
「知財成長」の正のスパイラルへと発展させなければなりません。
[ 参考統計資料 ] 各国の国際特許出願件数 2005年実績
日本の国際特許出願件数 2005年 25,145件(世界2位)
世界:134,073件
米国:45,111件(1位)
ドイツ:15,870件(3位)
日本の国際特許出願対前年比 124.3%(世界3位)(2004年:20,223件)
世界:109.4%
中国:143.7%(1位)
韓国:133.6%(2位)
[ 参考統計資料 ] 日本企業・団体の国際出願件数 2005年実績
松下:2,021件(2位)
ソニー:449件(16位)
三菱:436件(17位)
トヨタ:399件(19位)
富士通:358件(23位)
NEC:353件(25位)
JST:304件(33位)
(参考 フィリップス:2,492件(1位)、サムスン:483件(14位)、LG:332件(29位))
-上記はWIPOのデータから抜粋。数字は特許協力条約PCTを経由したもの-